2013年6月26日水曜日

プロレスラー達は政治をめざす

参議院選が近づいてまいりました。橋本徹の自爆とそれに伴う内輪モメで死に体ともいえる維新が、何を思ったかアントニオ猪木を候補として擁立してきました。もうやめとけばいいのにそれでも出てくるアントニオ猪木。しかも維新から?維新っていうとやっぱり長州の方が…とプロレスファンは突っ込まれるのは目に見えてるのに。やっぱりこの人は常にある一定量世間に対して認知されてて目立ってたいんだろうな。その点に関してはヘタな政治家よりも全然ブレて無いと思いますよ。頭の中が完全に昭和の頃のままで止まってるだろうから。。しかしながら、「プロレスラーの政界進出」を最初に成し遂げた彼の功績は大きいと思います。アントニオ猪木の後にも思いつく範囲で高田、大仁田、神取、馳、サスケ、デルフィン…と、プロレスラー達は選挙に出ています。

彼らが次々と政治に進出しようとする背景に、政治とプロレスがとても似ているということがあるように思うのです。表面的なところでは確かに、団体(政党)の離散集合とかマイクアピール、乱闘などプロレスと政治は似てる要素があるとは思うのですが。何よりも政治とプロレスに共通しているのは「本気」と「演技」がシームレスに同居しているということなんじゃないかと思うのです。よくプロレスを「あんなものはショーだ」と言い切る人がいますが、これは随分貧しい物の見方というか、こういう人ってプロレスを見ても全然楽しいと思えないんだろうなと思います。だって、ドロップキックやブレーンバスターをくらったらすんごく痛いですよ?全部がリアルファイトだとは当然僕だって思いませんが。痛いものは本気で痛いですし、それに耐えれる彼らはやっぱり強いと思うのです。そして、優秀なプロレスラーからはこういう痛みや強さ、凄みが説得力を伴って伝わって来ます。

プロレスのこういう側面はそのまま政治にも当てはまると思うのです。上述したプロレスを楽しむ才能の無い人(この10年くらいで急速に増えた気がするのですが)って、政治家を「私利私欲に走る強欲なオッサン」として扱いたがる人と同じカテゴリに属してるように思うのですが。政治家だって全く私利私欲だけを望んでるわけでもないだろうとは思うのです。二世議員とかはよくわりませんが、たいていの政治家が政治を目指した最初の動機はおそらく「世の中をよくしたい」という青雲の志だったんじゃないかと思うのです。まぁでも、現実に政治家やっていこうと思ったらキレイ事ばっかり言ってもいられないのでそりゃ悪いことの一つも出来ないと勤まらないとは思いますよ。でも、彼らにだって青雲の志はあっただろうし、今も大なり小なりはそれを持ってはいると思うのですよ。

「本気」と「演技」とか、「本音」と「建前」のような矛盾を矛盾したまま受け入れるという、清濁併せ持つ資質がたぶん政治家には必要なのですが。プロレスラーという人達はこの矛盾と常に付き合うことが職業上不可避なわけです。そりゃ政治に進出しようと思うのは自然なことだと思います。こういうことについて、プロレスラーから参議院議員になって今や自民党衆議院のベテラン議員の馳浩はどう思ってるんだろうか。

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