2019年7月20日土曜日

ビジネス英語ってどんな英語なんだろう?

奥様経由で、奥様のママ友から「ダンナが会社で英語をやれと言われているんだけど、どうやって勉強すればいいと思う?」と聞かれました。そのダンナ様ご本人にちゃんと確認したわけじゃないからどの程度本気で聞いているのかもわからないけど、本気で聞かれたとしてもあまり相手にとって有用なアドバイスができる気が全くしないのです。というのも、自分の場合こんないきさつで、周りの環境がキッカケになって紆余曲折の末今に至ってます。なので、「どうやって勉強したらいいと思う」と言われても「こうやればいいよ」という方法は具体的には思いつかないのです。

そもそも「英語=勉強するもの」という問題の前提自体が間違っている気もします。ある程度文法や語彙を勉強することは必要なんだけど、それだけを勉強し続けてもペーパーテストである程度の点は取れるようになっても、会話ができるようにはまずならないと思います。しかし、TOEICで点を取るのがとりあえずの目標なのであれば、それに向けた「勉強」はご当人にとっては意味があるのかもしれません。
と、ここまできて設問の前提の新たな問題にたどり着くのですが。「英語をやる」って何のためなんでしょうか?TOEICの点数を取りたいのか、外国人となんとなく雑談できるような汎用的なコミュニケーション力を求めているのか、自分の仕事の専門分野について外国人と会話できるようになることなのか…たいていの上司が言う「英語をやれ」という指示はこのあたりの目的が全く不明瞭です。ここがクリアになるともう少し具体的な提案ができそうな気がします。

目的によらず汎用的に有効だと思う方法を一つ提案すると、「シャドウイングはやる価値がある」と僕は思います。シャドウイングというのは、ネイティブの発話をひたすら真似して喋るというものです。地味な作業の反復になるのであまり面白みはないですが、ある程度ちゃんとやれば誰でも必ず効果は出ると思います。
なぜシャドウイングか?というと、語学に関しては「聞けたかったら話しなさい」だからです。口頭での言語コミュニケーションは、情報のやり取りという観点からいうと、情報を音にエンコード(符号化)して送ったものを受け手側でデコード(解読)していることになります。
言いたいこと → 発話運動 → 音 → 耳で聞く → 意味を理解する
もうこの段階でだいたいわかると思いますが、どのようにエンコード(発話運動)しているのかが分からないとデコード(リスニング)できるようになるわけないのです。以上がシャドウイングをおすすめする理由です。

最後にようやく「ビジネス英語」の話になるのですが。この機会にちょっと世の中の英会話教室や英語教材をネットで探してみました。すると、世の中には「ビジネス英語」なるものが存在するようです。ネット情報によると「とりあえずビジネスで使えればいいという想定で、敬語を使ったり使用頻度の高い定型フレーズの使い方を覚える」ということなんだそうですが。そんなカチコチした定型フレーズしか喋れないような人がビジネスの現場で通用するんでしょうかね?
この「ビジネス英語」を極めて、仕事でバリバリ英語を使っている人は実在するなら会ってみたいです。どうも僕には「ビジネス英語」というのは、「プロになれる人なんてほんの一握りしかいない音楽専門学校」のような物なんじゃないかと思えてくるのです。それとも、世の中の「ビジネスマン」は「ビジネス」って頭につけられると「自分にもできそう」と思うんでしょうかね?僕は「ビジネス」っていう言葉を見た瞬間に、おじさんが履いてるような紺色のナイロン靴下が頭の中でイメージされて「ああ、これは自分とは関係ない」と思ってしまうんですが。

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