これを書いている現在、トランプ政権の関税政策によって世界経済が振り回されている状況です。結局のところ中国以外には関税政策の適用は90日間猶予するということになったのですが、先行きの不安から米ドルは売られて円高に向かっているようです。まぁ、そうなりますよね。トランプという人はアメリカ人の好きな「ヒーローになりたい」のではなく、「トリックスターでありたい」という人なんだろうと思います。
トランプはトリックスター(何をするのかわからない人という形で人々の耳目を集める存在)であり続けるために、この先も同じようなことを続けていくのでしょう。これってどこかで見た事があると思っていたのですが、北朝鮮のミサイル外交とやってることは同じだということに気付きました。北朝鮮のミサイル外交は「何をするかわからないと思われ続ける」ということを自転車操業的に継続することに意味があるのであって、まともな話し合いや外交が通じる相手だと思われてしまっては意味がないわけです。
視点を外交から内政に向けてみると、トランプはアメリカ国内においても自身の政策に批判的な人にかなり苛烈な扱いをしています。ある人は要職から外されたり、ある留学生は在留資格を剥奪されたり…。これも「トランプは北朝鮮のような独裁体制に憧れている」という風に考えれば納得できてしまうのではないでしょうか。北朝鮮を一段抽象度を上げて「儒教文化の王」と考えると、トランプは儒教文化の王になりたがっているとも言えるわけで、そういう意味ではトランプと中国の経済戦争は「自分(トランプ)がなりたい姿」である中国との戦いであるとも考えられると思います。
だいたい書きたかったことはここまでなのですが、最近北朝鮮のミサイルのニュースってあまり聞かない気がするのはなぜでしょうかね?安倍政権の頃には北朝鮮から頻繁にミサイルが発射されていたのに、岸田政権以降はずいぶんおとなしくなった気がします。ミサイルが頻繁に発射されていたころには、「北朝鮮のミサイルは外敵の脅威を煽りたい安倍政権が北朝鮮にやらせている」 という陰謀論のような話もささやかれていましたが、ここ最近の状況を見ているとそうかもしれないという気さえしてしまいますね。