9月も終盤に差し掛かかり、秋刀魚はセールだと一尾130円くらいまで下がってきました。その一方で、まだ猛暑日が出るような天気が続いております。衰えを知らない猛暑と並んで、子供のバチェラー/バチェロレッテ熱が一向に収まる気配を見せません。夏休み前くらいからバチェラー/バチェロレッテにドハマりして毎日のようにバチェラー/バチェロレッテを見続けて、一通り見た後も何度も繰り返し見るというドハマりぶりを見せております。
おかげで我が家のリビングは子供がいる間ほぼずっとバチェラー/バチェロレッテに占拠されているのですが。正直言うとこれまで子供がハマって見てたものの中でトップクラスで僕は好きになれないのです。エアコン代がかからないように、常時エアコンがかかっているリビングでなるだけ過ごそうとは思うのですが、バチェラー/バチェロレッテがずっと流れているのを見てるとなんかイライラしてくるので、結局耐えかねて他の部屋に移動する…という事を夏の間に何回も繰り返していました。
バチェラー/バチェロレッテは「恋愛リアリティーショー」と公言していることからも分かるように、半ばやらせであることが暗黙の前提にあります。構造としてはプロレスと近い所があって、作り手側も見てる側もやらせであることが共通の認識として成立しているのだと思います。だって、出演者全員があからさまに「向き合う」「真実の愛」「運命の人」などの特定のワーディングを多用して淀みなくインタビューに答えているあたりからして、どう考えても台本を作ってる人がいると思います。出演する側も世の中に顔を売るための踏み台としてこの番組に出演しているようで、芸能人デビューする人、YouTuberになる人…出演後はそれぞれのキャリアを歩んでいらっしゃるようです。
バチェラー/バチェロレッテを見てて何が腹立つかというと。結婚するチャンスはこれまであったのに、ハイスぺを拗らせたまま適齢期を過ぎようとしている人間が、今になって本気で結婚について考えてるように見えて、結婚についての御飯事レベルの空想を垂れ流しているのにイラっとくるのです。例えば、「ウエディングドレスを着てみる」というデートが設定されていた回でバチェラーの男が「結婚した後のことを想像してみようと思って…」と言ってたのですが。こちらから見ると「いや、結婚式はゴールじゃなくてスタート地点だから。結婚生活は結婚式の後に続くものなんだよ。」ってツッコミたくなっちゃうわけですよ。
バチェラー/バチェロレッテは最終的に一人を選んで終わるのですが、その後関係が続かなかったり、結婚しても数年で離婚するパターンが多いようです。あの番組に出てくるバチェラー/バチェロレッテは結婚によって自分が犠牲になるつもりが毛頭なくて、だからこそあの年齢までハイスぺを拗らせているわけですから…まぁ、当然と言えば当然な気もします。勝者としての地位を手に入れたけど、彼らは「相手と折り合ったり、自分がある程度犠牲になってでも人と家庭を築く」という能力は手に入れられなかったわけですね。
本当に結婚したいと思ってるならあんなテレビ番組に出て「真実の愛」とか「運命の人」とか言ってないで、結婚紹介所にでも行くべきだという事は当人達だって分かっていると思います。あの番組を娯楽として見て楽しむのは結構ですが、もしも日本の少子化をなんとかしたいんだったらバチェラー/バチェロレッテは「R-既婚者」に指定にして、未婚者には見せない方が良いと思います。…という結論にするつもりで書き始めたのですが、一周回って「ハイスぺを拗らせ続けるとああなっちゃうよ」という教育的な番組でもあるような気がしてきました。でもなぁ、なんか見てて腹立つんだよな。。