2017年10月14日土曜日

枝野さんと立憲民主党は往年の前田日明とUWFに見える

ご存知の通り、この一カ月くらいで政局は目まぐるしく変化しました。民主党の分裂は結果として自民党を利する結果になったのではないかという指摘もあるのですが、良識派(リベラルという言い方よりはこっちのほうがまだ妥当な気がするのです)が躊躇なく投票できる立憲民主党という党ができたのはよかったんじゃないかと思います。
これまでの民主党って、昔の自民党のようにリベラルから保守、タカ派からハト派まで「いろんな人がいる政党」だったのですが。中には前原の一派のようにほとんど自民党とポリシーに大差ない人もいたりしたわけで、おかげでどうしても党としてのイデオロギーがあやふやになってしまっていた感はあります。

立憲民主党の結成以来、僕のtwitterのTLは連日立憲民主党祭りのような状況になっています。twitterは良くも悪くも自分とポリシーの近い人の情報ばかりを遠心分離して取り出してしまいがちなメディアなのですが、それを差し引いても立憲民主党に対する良識派の期待はかなり高いように思うのです。例えば、内田樹先生はtwitterで立憲民主党への個人献金を行ったと表明しました。
「まっとうな政治」というキーワードにも現れているように、良識派の人々の立憲民主党への期待の背景には「やっと諸手を挙げて応援できる政党ができた」ということがあるんだと思います。立憲民主党ができる前の状況だと「もうこれだったらいっそのこと共産党に入れるか」と思っていた層にとっては、立憲民主党は待望していた理想的な党にみえるのではないでしょうか。

さて。そんな立憲民主党と枝野さんに対する良識派層の反応を見てると、僕はどうしてもUWFと前田日明のことを思い出さずにはいられないのです。そのうちプチ鹿島辺りが取り上げてくれるだろうと思ってしばらくウォッチしていたのですが、誰も言及しないようなので自分でblogに書いてみることにします。これを読んでる方でこの辺のプロレス史に明るくい方はたぶんいないと思うので改めて書いてみると。。
UWFというのはプロレス団体です。UWF結成当時のプロレス界は猪木(新日)と馬場(全日)という「同質であるようで決定的に相容れない二人」による二極が拮抗した状態が長らく続いていました。そこから新日の一部から分離したUWFという団体が誕生しました(この経緯だけでも所説色々あるのですが気になる方はネットで検索してみてください)。このUWFという団体はそれまでのプロレスとは異なり、現在の総合格闘技に近いようなスタイルを標榜して一大ムーブメントを起こしました。この団体を率いていたのが、カリスマエースだった前田日明です。

中島らもはUWFができた当時、「やっと大人の見れるプロレスができたと狂喜乱舞した」のだそうですが。立憲民主党に大して寄せられている期待には、このときの中島らもと同じような熱量を感じるのです。つまり、「やっと諸手を挙げて応援できるまともな政党がえきた」と。
プロレス団体としてのUWFは色々な困難に直面し、その後内輪モメや離散集合を繰り返すことになりましたが、UWFがあったおかげで今日の日本の格闘技があると言っても過言ではないくらい絶大な影響を後世に残しました。立憲民主党が今回の選挙でどのような結果となるかはわかりませんが、この先に繋がる何かの始まりとなってくれることを期待します。

枝野さんがテレビに登場するときには前田日明の入場テーマだった「ダンバイン飛ぶ」や「キャプチュード」を流してくれないかな…。


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