- 企業の雇用システムに柔軟性が無さすぎるので、働く側の都合に企業が合わせられない
- 終わる時間に対する意識が低いので、「できたところまでで終わり」にならない
- 他人の不在を補い合うことができないので、常に100%歯車として回転することを要求される
- そもそも育児に労力がかかりすぎる
しかしながら配偶者控除について賛否分かれるのは、「働く女性」とか「女性の社会進出」とかいう言葉で曖昧にぼやかされていた問題を表面化させたんじゃないかなと思うのです。つまり何って、子供がいながら働く女性と一口に言っても、たとえば出産前と同様にフルタイム働きたい人もいれば、軸足は家庭に置いた上でパートなどで働く主婦まで、いろんな人がいるわけです。
だいぶ昔から思ってることなのですが、この国の「働く女性」のための施策を単一の制度だけでカバーするには限界があるんじゃないかと思うのですよ。もちろん、本当は上述したような育児環境や労働風土の問題に手を入れることがより本質的な解決法ではあると思うのですが。日本人の表面的な器用さと内面的な不器用さを考慮すると、たとえ欧米風の制度を導入しようとしても「なんか違う」形にしかならないだろうと思うのです。それぞれの事情に合わせて働く女性を支援できるような制度にしようと思ったら、行き着く先の一つとして「女性免許制」というのは案外アリなんじゃないかと思うのです。これは社会との関わり方を軸に女性をいくつかのカテゴリに分類して、それぞれに異なる社会制度を適用するということです。例えば、ぱっと思いつくだけでもこれくらいには分かれそうな気がするのです。
- 出産後も出産前と同様にフルタイムで働きたい人:女性甲種
- 軸足は家庭に置いた上で、パートなどで働く主婦:女性乙種
- とにかく働かないと生活が成り立たない人(シングルマザーなど):女性丙種
託児所や保育園は丙>甲>乙の優先順位でアサインするとか、乙種は配偶者控除の上限を200万円くらいまで上げるとか…もちろんこれはこれで階級社会化を助長するとか、法の下の平等にそもそも反してるとか、たくさん問題はあるのは自明なのですが。でも直感的には、これくらい思い切ったことしないと女性の働き方の多様性に社会制度が追いつけないんじゃないかと思うのです。
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