これを書いている現在、2026年のワールドカップはベスト8が出そろったというところです。カーボヴェルデの快進撃とか、アフリカ勢カッコいいとか、色々語りたいことはあるのですが…とりわけ面白いと思うのはノルウェーです。今大会でのノルウェーの快進撃はハーランドという怪物の存在によってもたらされたと言ってもよいと思います。これはアルゼンチンにおけるメッシの位置づけにも対応していると思います。
一方で、日本代表の試合の解説で本田が「サッカーのコモディティ化」という言葉を使っていました。曰く、YouTubeで世界中の選手のプレーを見れるようになったから、環境によらずサッカーを極められるようになったということなのだそうです。そうなんだろうなと思う反面、だからこそハーランドやメッシのように「違いを作れる選手」の存在が重要になるのではないかとも思います。
山口周は”世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? ”という本の中で、「美意識を鍛える事」の重要性を説いています。彼の本に書いてあったことのエッセンスはだいたいこんな感じだったと思います。これはここまでのサッカーの文脈にそのまま呼応した話だと思います。
- 「論理的に正しいだけの判断は、他社も同じ結論に辿り着くため、結局は差別化できず価格競争に巻き込まれる。
- つまり、「正解のコモディティ化」した世界を我々は生きているので、そこで競争に勝つには「美意識」とか「センス」のような非論理的な能力が必要となる
エムバペやクリスティアーノ・ロナウドには僕はあまりグッと来ないのですが、こうやって書いているとなんだか理由がわかったような気がします。彼らはすごい選手なのはもちろんわかるのですが、「コモディティ化が進んだ競争の中で、その頂点に立っている」ように見えるからです。でもメッシやハーランドは、コモディティ化した競争の外側にいるように見えて、だから僕は彼らが好きなんだと思います。イングランドとかフランスは強いけど見ててあまり楽しいとおもえないので、ノルウェーとかアルゼンチンが優勝してほしいな。